商売はまっとうな者が強い!

大学の名称改変問題で、どうも商標が絡んでいるようです。

事件の内容は係争になるので言及はしません。ただ、学ぶべきことがあるので書いておきます。

まず、商標は先願主義、先に出願した者に権利が付与されます。もちろん、商標権を取らなくても商売として立派にされてきているお店も多いです。そういうお店と同じ、あるいは似ている名前を後から商標登録出願する行為についてです。

もちろん、そのお店の名前がある程度の周知性を有していれば問題は生じないとも言えます。しかし、そうでないケースの方が多い。この場合、先願主義では出願した方、すなわち後からその名前を使用しているお店の方に権利が、という形になります。

弁理士が後からのお店側につくと、すぐ「権利取りましょ。名前の使用の差し止めしましょ。」となります。法的には問題はないんですが、心情的にどうなんでしょう。

 

間違いなくもめることは必然。最悪、訴訟になります。そうなると、一番儲かるのは後から権利取ったお店?いえいえ、代理人である弁理士なり弁護士です。訴訟って、勝っても負けてもお金が飛ぶし、まず相手との人間関係は完全に断たれます。

 

ですから、何のために権利を取るのか、あるいは商取引としてどのような状態にしたいのか。まずは、これを明確にして対処しないと、専門家任せにすればするほどお金が飛んでいきます。

 

私は、商標の世界においても、まっとうに商売をされてきた方が強い、そういう世界にしていきたいと願っています。